こんにちは!今日は「前鋸筋(ぜんきょきん)」について、少し深掘りしてみたいと思います。
この筋肉、名前はマイナーかもしれませんが、呼吸・肩の動き・姿勢安定などにめちゃくちゃ重要な働きをしている“名脇役”なんです。
🔍 前鋸筋ってどこにあるの?
前鋸筋は、肋骨の1〜8番(人によっては9番)から始まり、肩甲骨の内側縁の前面(背中側から見えない位置)にくっついている筋肉です。
わかりやすく言えば、肋骨と肩甲骨を前からつないでいる筋肉ですね。
🫁 実は「呼吸」にも関わっている?
意外と知られていないのが、呼吸との関係。
特に「吸うとき(吸気)」に前鋸筋が働き、肋骨を引き上げて胸郭(胸のかご)を広げるサポートをしてくれます。
もし前鋸筋が機能不全になると、胸が広がらず、呼吸が浅くなるという影響も…。
呼吸が浅いと疲れやすくなったり、姿勢が悪くなったりするので、見逃せないポイントです。
💪 肩の動きにも深く関わる!
前鋸筋は、肩甲骨を外側に動かす「外転」、そして上に回す「上方回旋」にも関与しています。
特に第3〜8筋束がこの上方回旋に関わり、肩をスムーズに上げる動作(腕を挙げるときなど)を支えています。
この動きがうまくいかないと、「肩甲上腕リズム」が崩れて、いわゆる四十肩・五十肩の原因にもつながります。
ちなみに、第1〜2筋束は逆に“下方回旋”に関与することもあり、ちょっと面白い動き方をしています。
🤝 小胸筋との関係もポイント
同じように肩甲骨を外に引っ張る筋肉に「小胸筋」がありますが…
- 小胸筋:下方回旋+外転
- 前鋸筋:上方回旋+外転
と、回旋の方向は逆(拮抗)ですが、外転では協調的に働くことが多いです。
この組み合わせで、力強い肩甲骨の外転運動が可能になっているんですね。
🌀 ツイスト動作でも使われる?
前鋸筋の中でも、第5肋骨以下の部分は、外腹斜筋と筋連結しています。
そのため、体幹をひねるような「ツイスト系の動き」にも関わってくるといわれています。
ただ、日常の軽いツイスト動作だけで、前鋸筋が十分に活性化するかは疑問。
積極的に刺激を入れたいなら、やっぱりトレーニングが必要です!
✅ 前鋸筋のチェック方法「ハンズオンヒップテスト」
自分の前鋸筋がちゃんと働いているか気になる方は、この簡単なチェック法を。
🔸 ハンズオンヒップテスト
両手を腰に当てた状態で肩を前に出したりすると、
肩甲骨の内側縁が「浮いてくる」人は、前鋸筋がうまく使えていないサインかもしれません。
🔥 前鋸筋を活性化させるには?
前鋸筋をしっかり鍛えたいなら、ポイントは「肩甲骨の外転+上方回旋」に負荷をかけること!
おすすめのエクササイズは以下の通り:
- ✅ プッシュアップ(腕立て伏せ)
- ✅ ワンハンドプッシュアップ(片手腕立て伏せ)
- ✅ プランク姿勢で肩甲骨の内外転
このときのコツは、**手を肩よりも前方に置く(支持基底面を前に)**こと!
そうすることで、単なる外転だけでなく「上方回旋の刺激」も加えられるため、前鋸筋の総合的な活性化に効果的です。
✍️ まとめ
前鋸筋は小さくても働き者。呼吸・肩の可動・姿勢安定に深く関わる、まさに「縁の下の力持ち」です。
なんとなく肩が動かしにくい、呼吸が浅い、猫背になりやすい…そんな人は、前鋸筋を疑ってみるのもアリかもしれません!
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